あえば直道(共和党全米委員会顧問)が体感した2014年中間選挙での成功体験

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2016年のアメリカ大統領選挙でトランプ氏が当選したことで、日本を含め世界の情勢は大きな変化を遂げました。そんな中、2012年の反省を共和党はしており、それが活かされた結果でもあります。その変化を当時共和党顧問としてあえば直道さんも見てきました。どのような変化があったのか、あえば直道さんの視点から見ていきます。
2012年12月のラスト、あえば直道さんは、来年は自分にとっても勝負の始まりであるとブログで語っています。オバマ大統領が再選されたことで中国がどんどん出てくる、そしてアメリカは理想的な姿から離れていく、この4年は日本にとって忍耐であると考えていたからです。2013年2月、あえば直道さんは共和党で要職に就く人物と1対1で階段を行っており、今後の戦略だけでなく、日本メディアにも共和党そのものを露出していく事に対する快諾を得たと明らかにしました。何を変えていったのか、そこにはマイノリティ票の獲得が大きく関係しています。アメリカには多くの移民だけでなく、アメリカに移住してきた人たちがいます。その中でもアジア系アメリカ人はマイノリティーの中でも大きな層になっており、これを獲得しようと共和党は立ち上がります。それまでアジア系でひとくくりにされ、日系も韓国系もインド系も一緒くたにされてしまい、アジア系アメリカ人の支持拡大を怠っていたフシがありました。これではダメだと考えた共和党は、アジア系アメリカ人を人種別に分け、それぞれに時間をかけて支持拡大を狙っていきました。結果的に2014年の中間選挙では共和党は大勝利を挙げ、一矢を報いる形となったわけです。当時オバマ大統領のエラーが原因であると総括されましたが、それだけではなく、共和党が1つずつ改革を行っていったことも要素に含まれていました。
2014年8月には、共和党議員たちの意識に変化が生じていることを明らかにしています。とにかくアジアのことが分かっておらず、日本に対する理解も分かっていなかったものを、なんとか大切な存在であると思わせるに至りました。この間、オバマ大統領の支持率は低下し続け、経済政策だけでなく中国との関係性などにも影を落とすなど、問題も多く、大統領2期目にありがちなレームダック状態に陥っていました。共和党はこの機を逃すことなく、戦略を立て続けたことで2014年の中間選挙に勝利をしたというわけです。
あえば直道さんにとって、2014年の中間選挙は劇的な出来事であり、これならば太刀打ちできると思わせたように思います。しかし、2016年の大統領選挙で当選するトランプ氏の名前はまだこの段階では出てきません。トランプ大統領は彗星のごとく現れ、人気をかっさらっていった、その表現がぴたりと当てはまります。